坂本龍一が2012年のアジア太平洋スクリーンアワード(APSA)
国際映画製作者連盟(FIAPF)賞を受賞
アジア太平洋スクリーンアワード(Asia Pacific Screen Awards : APSA) および国際映画製作者連盟 (International Federation of Film Producers Associations: FIAPF)により、2012年の国際映画製作者連盟賞 (以下:FIAPF賞)が国際的に有名な日本の作曲家、俳優、そして音楽家として活躍する坂本龍一に授与され ることが発表された。アジア太平洋地域の映画界における優れた業績を評価してのもの。
坂本龍一は、映画音楽の作曲において、これまでにアカデミー賞(Oscar®)およびグラミー賞(Grammy®)の 受賞、またゴールデン・グローブ賞(Golden Globe®)を2回受賞しており、11月23日にオーストラリアのブリス ベンで開催される第6回APSA授賞式に自ら出席する予定。
今年の授賞式で、坂本氏による2曲の演奏が確定しており、
オーストラリアでの特別パフォーマンスは授賞式の ハイライトになると思われる。
オーストラリアでの特別パフォーマンスは授賞式の ハイライトになると思われる。
映画界における坂本龍一の幅広い活動は、フィクション、ドキュメンタリー、長編アニメ映画など何十作にものぼる映画音楽をはじめ、驚くほど多様。坂本龍一が手がけた著名な映画のサウンドトラックは、アジア太平洋地域を大 きく越えて数々の映画制作に主要な役割を果たし、またアラビア語、日本語、英語、フランス語、スペイン語など 多数の言語による世界中の映画作品の中で、高度で普遍的、そして比類なき魅力を証明している。
FIAPFのプレジデント、ルイス・アルベルト・スカレッラ(Luis Alberto Scalella)氏 は、次のように述べている。 「映画プロデューサーの連盟として国際的な組織であるFIAPFは、多彩かつ優秀なアーティストの坂本龍一氏を称賛することができて光栄です。これまでAPSA授賞式におけるFIAPF賞は、映画界でプロデューサーとして積極的な役割を担う功労者を挙げてきました。本年のFIAPF賞を坂本氏に授与することで、映画制作にクリエィティ ブな才能を発揮する功労者に重点を置いていることを示したいと思います。ジャンルやスタイルを越えて俳優、作曲家、音楽家として境界なく幅広い活躍をする坂本氏は、映画界だけでなく芸術界にも計り知れないほどの貢献 をしておられます。自己のルーツを決して忘れないアーティストである坂本氏が、彼自身の出身地であるアジア太平洋地域で、この誉れ高い賞を受賞されるのは素晴らしいことです。我々は坂本氏の次の国際的な作品に大い に期待を寄せる一方で、これまでの継続的な業績、および常に創作活動に従事するアーティストとしての姿勢を 持つ氏に、映画界への際立った業績に焦点を定めて敬意を表したいと思います。」
イエローマジックオーケストラのメンバーとして先駆者的な初期のエレクトロニック・ミュージックの世界を切り開き、 世界で起こるさまざまな事象から得たインスピレーションを反映したロックアルバム、クラシックの知識をベースとした音楽(100名を超える出演者で構成されるオペラ『Life』を含む)、世界の多様なアーティスト達とのコラボレー ション、30作以上の映画音楽、40枚を上回るソロアルバム、ビデオゲームのサウンドトラック、そして携帯電話の 着信音に至るまで、坂本龍一の音楽はあらゆる文化的背景や信仰を持つ幅広い年齢層の聴取者にインスピレーションを与えてきた。
これと同様に多彩なのは誉れ高い受賞の数々。ベルトルッチ監督の『ラ ス ト エ ン ペ ラ ー 』(1987年)のア カデミー賞(Award® )作曲賞、『ラストエンペラー』および『シェルタリング・スカイ』(1990年)で2回のゴールデン・グ ローブ賞(Golden Globe®)、グラミー賞(Grammy®)、ブラジル政府から国家勲章、フランス政府から芸術文化勲章を、日本政府から文部科学大臣賞を受賞している。
坂本龍一の最新の映画音楽は、APSAのコンペティション部門の映画でイラン系アメリカ人作家および監督のシリ ン・ネシャット(Shirin Neshat)氏およびショーヤ・アザリ(Shoja Azari)氏の 『男のいない女たち(Women Without Men)』 (2009年)、日本の一流映画制作者、三池崇史氏の『一命(いちめい)』(2011年)だ。氏の初期の映画音楽のひとつに『戦場のメリークリスマス(1983年) 』があり、本作品には北野武、デヴィッド・ボウイ、トム・ コンティに並んで俳優としても活躍、1984年のBAFTAで作曲賞を受賞した。以降、20以上の映画音楽の
芸術選奨「大衆芸能部門」
作曲を手がけ、これには1990年のベルリン国際映画祭で上映された『侍女の物語(The Handmaid’s Tale)』 (1990年) で、カルタヘナ国際映画祭(コロンビア)で最優秀作品賞を獲得したペドロ・アルモドバル監督の『ハイヒ ール(High Heels)』 (1991年) 、ジュリエット・ビノシュとレイフ・ファインズ主演の『嵐が丘 (Wuthering Heights)』 (1992年)、再度グラミー賞(Grammy®)にノミネートされた『リトル・ブッダ(Little Buddha)』 (1993 年)、ジョアン・チェンとクリストファー・ウォーケン主演の『ワイルド・サイド(Wild Side)』 (1995年)、2002年カンヌ 映画祭のコンペティション部門に出展された北野武主演の『御法度』(1999年)、ブライアン・デ・パルマ監督の『フ ァム・ファタール(Femme Fatale)』(2002年)、脱構築主義の哲学の父親に関するドキュメンタリー映画『デリダ、 異境から(Derrida)』 (2002年)、村上春樹の短編小説に基づく『トニー滝谷』(2004年)、そして日本のCGアニメ の先駆けとなった『アップルシード』(2004年)だ。
映画のサウンドトラックに加え、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の 『バ ベ ル(Babel) 』(2006年)、そして2010年に女優の寺島しのぶ氏がAPSA審査員特別賞を受賞した『キャタピラー』 (2010年)など、坂本龍一による作曲は多くの映画で使用されてる。
坂本龍一は近年、環境や人道的活動のプロジェクトに尽力し、世界に変化をもたらす目的でアーティストの創造性を活かしている。2011-2012年には主要なエレクトロニック・アーティストと共同で、また、ピアノ、ヴァイオリン、チ ェロのトリオ編成による欧州ツアーで活躍している 。
FIAPF賞の受賞者として、坂本龍一はアジア太平洋スクリーンアカデミーへの殿堂入りを果たし、2007年以来、 APSAアワードの全部門でノミネーションを受けてきた日本の映画関係者(これまでのAPSA受賞者である川口典 孝氏、本木雅弘氏、松岡功氏、寺島しのぶ氏)の仲間入りをすることになる。
アジア太平洋スクリーンアワードとのパートナーシップによるFIAPFからの受賞者では、坂本氏は第6人目となる。過去の受賞者は2007年のジョージ・ミラー(George Miller)、2008年のヤシュ・チョプラ(Yash Chopra) 氏、2009年の松岡功、2010年のクリスティン・ハキム(Christine Hakim)、および2011年のチャン・イーモウ (Zhang Yimou) 。
APSA 授賞式の演奏者としても出演する坂本龍一だが、これまでの特別ゲスト演奏者には、映画『おくりびと』 の音楽パフォーマンスを披露した日本の第一人者のR&BスターであるAI、テンジン・チョーギャル(Tenzin Choegyal)、キャサリン・フィルプ(Katherine Philp)、国際的に有名な二胡の名演奏家であるマ・シャオフィ (Ma Xiaohui)、そしてオーストラリア有数のディジュリドゥの演奏者および作曲家であるウィリアム・バートン (William Barton)が含まれる。
国際映画製作者連盟は、世界的規模の映画とテレビのプロデューサーを対象とした唯一の組織。FIAPFは、 映画と視聴覚産業の製作者を代表して共通の経済的、法的および規制当局に関連事項において統括する組織だ。FIAPFの会員は、27カ国と5大陸にわたる30の映画制作団体で構成されている。
今年で6回目を迎えるアジア太平洋スクリーンアワードでは、日本から6作品がノミネートされており、トルコと並ん でノミネートの本年最多数の国となる。日本からの映画は、ドキュメンタリー映画部門、長編アニメーション、および子ども映画部門の3部門で候補入りを果たし、各部門の最優秀賞の受賞者はアジア太平洋スクリーンアカデミー 会員により選出される。
長編アニメーション部門に挙げられた5作品のうち4作品が日本からで、各候補作品のプロデューサーには(以下 敬称略)、『コクリコ坂から』(鈴木敏夫)、『ももへの手紙』(石川光久 池田宏之、渡辺繁、濱名一哉)、『虹色ほた る』(梅澤淳稔)、『おおかみこどもの雨と雪』(齋藤優一郎、伊藤卓哉、渡邊隆史)が候補に挙がっている。
子ども映画部門の候補に日本から是枝裕和氏の監督作品、『奇跡』(プロデューサー:小池賢太郎 / 田口聖、協 力プロデューサー:小竹里美)が挙がりました。ドキュメンタリー映画部門では日・韓・フィンランドの合作『かたつむ りの惑星(Planet of Snail)』 (プロデューサー:キム・ミンチュル、ギャリー・カム、協力プロデューサー:ジェン・ニ スカラ、今村研一)がノミネート。
2012年アジア太平洋スクリーンアワードでは、アジア太平洋圏の18の国と地域から合計34作品がノミネートされている。オーストラリアのジェン・チャップマン(Jan Chapman)氏を審査委員長に、11月23日のAPSA授賞式 に備えて11月中旬にオーストラリアのブリスベンに国際審査員が集まる。
アジア太平洋スクリーンアワードは、イベンツ・クィーンズランドの協賛によるオーストラリアのクィーンズランド州政府の国際的な文化イニシアティブで、ユネスコおよび国際映画製作者連盟の支援を受け、欧州映画アカデミー、
広く絶賛される国際的な映画
オーストラリア映画協会(Australian Film Institute: AFI) 、およびオーストラリア映画テレビジョン芸術アカデミー (Australian Academy of Cinema and Television Arts: AACTA)と提携してる。
2012年11月23日金曜日の授賞式のリアルタイムによるウェブキャストは以下のウェブサイトでご覧くだ さい: http://www.asiapacificscreenawards.com/webcast
APSAの授賞式は、ABCオーストラリア・ネットワークを介してアジア太平洋圏およびインドの44カ国でテレビ放送 されます。オーストラリア国内では、SBSテレビネットワークで放送されます。
2012年のAPSAノミネートのリストは以下のウェブサイトでご覧ください: http://www.asiapacificscreenacademy.com/2012/10/2012-asia-pacific-screen-awards-nominees

